次世代ブロードキャスト研究室
中間発表
日時:7月25日(月)
場所:Vルーム 講義実験棟6階
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小林君
モンスター映画における変身シーンのあり方
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「狼男」の変身シーンへの関心から始まって、「モンスター映画」全体の「変身」についての研究に展開しました。「変身」というキーワードから、映画の映像表現の問題にどれだけ迫れるか? 単純な「興味」から、意味のある映像表現研究への脱皮が必要ではないだろうか? 研究の目的がまだ見えない。
そのためには:
1:「変身もの映画」「モンスター映画」が持っている表現のポイントについて考える。
2:「変身もの映画」の系譜を、映画史全体を俯瞰いて、体系的にまとめること。
3:「変身するキャラクター」の悲しみ、感情面での表現、ストーリーへの影響などについても考える事。
4:カフカの「変身」にあるように、変身キャラが持つ「不条理性」「不当に差別される恐怖」などを考える事。
5:変身願望 → 誰もがヒーローになりたい。 モンスターは「アンチ・ヒーロー」だけどね。
石橋先生から: 「モーフィング」技術について誤解している。研究の目的や方法論が決まっていない。もう少し頑張って。
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屋富祖さん
チャールズ・チャップリン『モダン・タイムズ』における風刺の表現の研究
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風刺作品とは、その時代を映す鏡である。研究対象として興味を持った。チャップリン作品の中に、するどく世相を風刺したエネルギーを感じる。その作品の特徴を調べることで、社会と映画作品の関係を考える。
風刺とは何か?: 変化を誘発あるいは阻止する意図を持って、主題の愚かしさを暴きだし嘲弄する。
「独裁者」→反ナチズム / 「殺人狂時代」→戦争と平和 / 「モダンタイムス」→機械化社会
[ モダン・タイムスの社会風刺 ]( 1936年 ) と [ メトロポリス ] ( 1927年 )
機械化された資本主義社会 / 機械による人間性の疏外 / 資本主義的搾取者への反乱
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作品の比較研究を進めるには、作品が足りないかも?
風刺と映画産業の関係を考えよう。映画の観客というのは、映画作品を時代の中で、メッセージを受け取るもの。社会体制批判の出る時代、出ない時代について比較すべきでは。たとえば、現代の日本では、なぜ「体制批判」の映画が生まれないのだろうか? 風刺する主体とは誰? 映画監督なのか映画会社なのか?
反社会的メッセージのある映画監督:
エイゼンシュタイン / フリッツ・ラング / コーエン兄弟 / テリー・ギリアム / チャールズ・チャップリン
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柳谷君
アニメーション作品の記号による感情表現の変化の研究
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エモティコン = 「漫符」
「漫符」 北斎漫画が使ったのが始めてでは? → おそらく間違いだよ〜。 もう少し古代の絵巻物「今昔物語絵巻」とかでも、出現しているはずですよ。「信貴山縁起」などにも、いろいろとエモティコンがあったはず。日経新聞に、特集がありました。
日本では「幼児的な表象」ネオテニー? / 海外(アメリカ)では、体のオーバーリアクションによって表現?雰囲気(空気)を表現するもの: 汗マーク / 怒りマーク / タレ線 / 震え線 / 頬線
[ 研究の目的 ]
アニメ作品における、エモティコンの定義はあいまい。
監督との打ち合わせにおいて、エモティコンの使用ルールが確立されていない。
「エモティコン」の使用におけるテンプレートを確率したい。
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実際には、目には見えないもの
[ 雰囲気 ][ 空気 ][ 感情 ][ 気分 ][ スピード ][ アクション(静止画に動きをつける) ]などを、表現するものが、エモティコンだとすると。これは面白い研究になる。日本人がこれまで、画像表現の手法として積み上げて来た「目に見えないものの表現」
ただの「エモティコン使用マニュアル」では、つまらないのでは?
アニメーション(動画)にまで広めないで、マンガ(静止画像)だけでも良いのではないか。
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